父の敵への復讐に失敗した王女・スカーレットは、
≪死者の国≫で目を覚ます。
ここは、人々が略奪と暴力に明け暮れ、
力のない者や傷ついた者は<虚無>となり、
その存在が消えてしまうという狂気の世界。
敵である、父を殺して王位を奪った叔父・クローディアスも
またこの世界に居ることを知り、
スカーレットは改めて復讐を強く胸に誓う。
そんな中彼女は、現代の日本からやってきた
看護師・聖と出会う。
時を超えて出会った二人は、
最初は衝突しながらも、≪死者の国≫を共に旅することに。
戦うことでしか生きられないスカーレットと、
戦うことを望まない聖。
傷ついた自分の身体を治療し、
敵・味方に関わらず優しく接する聖の温かい人柄に触れ、
凍り付いていたスカーレットの心は、
徐々に溶かされていく――。
一方でクローディアスは、≪死者の国≫で
誰もが夢見る“見果てぬ場所”を見つけ出し、
我がものにしようと民衆を扇動し、支配していた。
またスカーレットが復讐を果たすために
自身を探していると聞きつけ、
彼女を<虚無>とするために容赦なく刺客を差し向ける。
スカーレットと聖もまた、次々と現れる刺客と闘いながら、
クローディアスを見つけ出すために、
“見果てぬ場所”を目指してゆく…。
そして訪れる運命の刻。
果てしない旅路の先に、
スカーレットがたどり着く、ある<決断>とは――



















